logo

トピックス

2021.02.01

島の観光の一翼を担う【わたし、島で働く。】

「大人の島留学」は、島での仕事を中心としたお試し体験移住制度です。
現在、「大人の島留学では具体的にどのような仕事があるの?」というお問い合わせをたくさんいただいております。そこで、大人の島留学編集部が実際に仕事現場に行き、仕事の様子や仕事への思いをインタビューしてきました。多種多様な大人の島留学生の仕事をご紹介する企画『わたし、島で働く。』をお届けします。

▼△▼△▼

こんにちは!大人の島留学編集部です。
今回は、株式会社海士にて、レストラン「船渡来流亭(セントラルてい)」のホールスタッフや観光分野の新規事業開発に携わる河本直起さんにお話を伺いました。
河本さんは、海士町には「今まで自分が関わったことのない人と関わりの中で、その人が大切にしている価値観とか生き方に触れ、自分自身がどういう価値観を大切にして生きたいのかを選びとること」を目的に来島し、2020年8月から島で働いています。

 

 

お話を聞いた人:河本直起(かわもと なおき)さん

現在休学中の大学4年生(取材当時)。高校を卒業後、東京の大学に進学後、教育学部を選択。2020年8月から、大人の島留学生として隠岐郡海士町にてお試し移住をスタート。

1.河本さんのお仕事

 

ー河本さん、今日はよろしくお願いします!早速ですが、河本さんお仕事の内容について教えてください。


河本:今は基本的に、セントラルのホールをしながら、ホールの業務が忙しくない時に、観光周りのコンテンツを新しく企画する仕事が中心です。例えば、7月に新しくホテルがオープンするので、コロナ観光自体の中身を変えなければいけません。そのために、アイディア出しの段階から出てきた考えの整理や、観光コンテンツを考えています。今自分が行っているのは、外部のアプリ会社と協力しながら行うAR技術を用いた島前版の観光ガイドアプリの企画です。
また、全体の大まかな流れも考えます。観光客の方が来て、帰るまでの流れの中で、こういうコンテンツができる、ああいうコンテンツもできるみたいな感じで、総合的に観光客の方が観光を楽しんでいただける導線を考えることもしています。

 

 

ー今の仕事は、最初から決まっていたんでしょうか?


河本:今の仕事をやるってなった経緯は、最初からではないです。最初は、観光コンテンツのうち一つを任されていたのですが、やっていくうちにだんだんと自分の担当しているコンテンツが最終的にアプリの前の予約の段階とか、他サービスにつなげることなどもっと全体の流れを考えていく必要があることに気がつきました。そこで、会社の上層部にコンテンツ作りに関しての改善案を資料を作って自分から提案したところ、全体の大まかな流れも考える今の仕事を任せてもらえるようになりました。

 

 

2.インタビュー① 自分から行動する

 

ーここからはより詳しく、お仕事についてお伺いしたいと思います。ご自分から改善案を提案して、今の仕事があるんですね。忙しいように思いますが、仕事量はどうですか?


河本:キャパのマックスを100だとすると、今は110、120くらいですね。勤務時間は、8:30ー17:30ですが、勤務時間以降も仕事をしますし、休みの日もMTGもありますが、別に苦痛ではないです。むしろ、この辺自分ができたら面白そうだなと思うところを社長に言い、自分が作って、周りの人を巻き込みながら作っていった仕事だからというのがあります。

 

 

ー今のアプリ開発やコンテンツ企画の仕事は、いつから取り組んでいますか?


河本:2020年12月くらいです。アプリ自体は11月くらいからありますが、アプリをやりながら思っていたことを上層部に伝えていく中で、「一緒にやろっか」って感じで上流の仕事をさせていただくことになりました。

ーその全体の流れも考えるという仕事を通して、自分のやりたいことに近づいているなという実感はありますか?


河本:うーん、この仕事を外れろって言われたらショックなので、やりたいっていう部類に入ると思います。でも、最初からやりたいわけではなく、やっていくうちに思いが乗って行った感じです。自分の出発点は、アイディアが溢れ出る議論の様子を見ていて、「このままじゃやばくない?誰がこのアイディアを回収するんだろう」という思いからでした。そこで、上流で働いている方に頼まれていないパワポの資料を作って送り、改善案を提案をしました。それで、共感していただき、一緒にやるかという運びになりました。

 

ー河本さんが、充実して働いていることが伝わってきます。

 

3.インタビュー② 何をするかより誰とするか

 

ーそもそも今の職場で働くことになったきっかけはなんですか?


河本:最初、海士町を知ったのは、教育魅力化を大学の先輩から教えてもらったことがきっかけでした。海士町は離島ですし、自分の環境を変えるという意味合いでは最適でした。それで、魅力化のスタッフさんに連絡をしました。でも、魅力化はスタッフが足りていたとのことで、株式会社海士を紹介していただき、今の仕事をすることになりました。最初の数ヶ月は、レストランや売店(キンニャモニャセンター1階島じゃ常識店)を中心に働いていましたが、最近はアプリ開発を形にするところまでやろうと言われて、今の仕事に変わっていきました。

 

 

ーそうだったんですね。河本さんが島に来た理由は、自分のいる環境を変えたいと思ったからですか?


河本:環境を変えたいというか全然今まで自分が関わったことのない人との関わりの中で、その人が大切にしている価値観とか生き方に触れたくて、それを増やすことで自分自身がどういう価値観を大切にして行きたいのかを選びとれればなと思って来ました。
なんか、それまでは、自分がどこに属するかで自分に酔いしれて痛かったんだろうなと思います。今まで自分がいた環境では、キャリアや立場を意識していました。大学に入った時とか、中学受験の時からそれを思っていました。小6の時に中学受験に成功し、その経験から「自分は学力を得て、勉強で身を立てていくんだ」という決意をしていました。いい大学、いい企業、いい地位というイメージ像を自分に当てはめることが、アイデンティティーだったように思います。しかし、大学3年生のころ就活をしているうちに違和感を感じるようになり、違うレールを見てみたい、「自分のことを何も考えないまま決めるのはなあ」と思って、大学4年生の秋に休学しました。

 

 

ー自分を知るために、環境を変えた河本さんですが、島に来て半年経とうとしています。来た当初と今で自身の変化を感じますか?


河本:変わったところは、3つ挙げられます。まず、来たばかりの時は、自分にベクトルが向いていました。自分をなんとかしなきゃという感じです。今は、環境にも慣れて、周りの人とどうやってやっていくか、周りにベクトルが向いてきたと思います。2つ目は、都会、地位、名誉、ステータスへの執着がなくなったことです。別にすごく執着していたわけではないですが、心の中で捨てきれない思いがありまして、でも今はそれが自分の中に占める割合が少なくなってきたなあと思います。3つ目は、より理屈で考えるようになったことです。この島は、右脳派の人が多いと感じています。新しいことを考えたいという人ですかね。でも、そういう人たちが多いからこそ、その中で左脳が強い自分が生きるなと思うようになりました。フワッとしたものを具体的にしていくというか。以前から論理的に物事を考えて進めるタイプでしたが、より論理的になりましたね。自分の持っているものがより生きるなと思うようになりました。


また、自分のことで新たにわかったことがあります。自分はやりたいことがあるわけではなく、「何をやるかより誰とやるか」を大切にしていることがわかりました。以前考えてた安定的な30年後も見えるレールは、「誰とするか」よりも「何をするか」によって得られるモノを重視していますが、海士町で働くことを通して、「あの人」と暮らすとか一緒に仕事をするというのが、経済的に豊かではないけど、何をするか以上に楽しいと思うようになりました。

ー島での仕事や暮らしの中で、少しずつ変化しているんですね。今の仕事に対するモチベーションはありますか?


河本:まず、自分がやる必要があるなっていうのはモチベーションとしてあります。また、こんだけ面白いアイディアを動かす、最初の一歩を作る人がいるなら、自分の「整理する」という能力が生きるから、この人たちと働きたいと思いますし、こいつと組んだらもっと上にいけますよと思ってもらいたいというのがモチベーションになって働いています。

 

 

ー自分の力が生かせること、貢献できることがモチベーションにつながっているのですね。最後にこの質問で終わりたいと思います。河本さんは、「島で」働く中で意識をしていることや大切にしていることはありますか?


河本:誰がどこで見ているかわからないという意識は常にあります。
「島の噂はツイッターより早い。」とも聞きますし、プライベートはないなと思います。「なんで知ってんの、俺言いましたっけ?」ってことが多いです(笑)東京の感覚でこっち来ると、プライベートがない感じが最初の頃はギャップでした。そこは生きづらくもありますが、でも、だからこそ、人同士のつながりの深さが生まれ、生きやすさにつながる部分も事実であるなと思います。

 

 

ー島らしい人間関係は、やはり一長一短ありますね。働いている時も同じことを思いますか?


河本:あります!とてもあります。観光客のお客様もそうですが、島の方が来店される時は、いい意味で緊張します。襟を正して接客しようと思います。働き始めて半年は経ちますが、その点は変わらないし、これからも変えちゃダメだと思っています。

 

4.おわりに

 

今回は、株式会社海士でレストランのホールスタッフや観光コンテンツの開発に取り組む河本直起さんにお話をお伺いしました。島で働く中で、島ならではの人間関係や仕事の進め方を知ることを通して自分を見つめ直し、自分がワクワクするキャリアを描いている河本さんの姿をお伝えできれば幸いです。河本さん、貴重なお時間と素敵なお話ありがとうございました!

 

▼△▼△▼

この記事をシェア!

一覧へ戻る

最新記事